営業プロセスとは?基本的なフェーズと可視化する際のポイントを紹介
営業プロセスとは、営業活動を効率的かつ効果的に進めるための基本的なメリットです。今回は、営業プロセスの基本的なフェーズや、可視化する際のポイントを詳しく解説します。
営業プロセスとは?基本のフェーズ
営業プロセスとは、営業活動を体系化し、視覚的に整理することで、業務効率を向上させる手法を指します。このプロセスを定義することで、各メンバーが同じ手順や基準に基づいて行動できるようになり、属人化を防げます。
また、進捗状況を可視化することで、改善点を迅速に特定し、営業の成果を最大化することが可能です。基本的な営業プロセスは、リード獲得、アポイント獲得、商談、クロージング、アフターフォローの5つのフェーズで構成されています。
ここでは、それぞれのフェーズがどのようなものか解説します。
フェーズ1.リード獲得
リード獲得は、営業プロセスの出発点であり、見込み顧客を見つけることに焦点を当てたフェーズです。この段階では、Webサイト、SNS、広告、展示会、紹介など、さまざまなチャネルを活用して顧客の興味を引き出します。
さらに、MA(マーケティングオートメーション)を利用して、顧客行動を追跡し、興味を持つターゲット層を特定することも有効です。この段階での目標は、興味を持つ潜在顧客の連絡先情報を取得し、営業チームが具体的なアプローチを行える状態にすることです。
フェーズ2.アポイント獲得
アポイント獲得は、リード情報を活用し、顧客との具体的な接点をつくるフェーズです。電話やメールでのアプローチ、または顧客が申し込んだイベントやセミナーを通じて、対話の機会を設けます。
この段階では、顧客の興味や課題を引き出すことが重要です。また、顧客の業種やニーズに応じて、最適な商談日時や方法を調整する柔軟性が求められます。このフェーズを上手く進めることは、次の商談フェーズに進むための重要なステップとなります。
フェーズ3.商談
商談は、顧客と直接対話し、具体的な提案を行うフェーズです。この段階では、顧客が抱える課題や要望をしっかりとヒアリングし、それに対して自社の製品やサービスがどのように役立つかを明確に説明します。
プレゼンテーションやデモを通じて、具体的な価値を示し、顧客の信頼を得ることが重要です。また、価格や納期に関する交渉が発生することも多いため、柔軟に対応しながらも、双方にとって最適な条件を見つけるスキルが求められます。
フェーズ4.クロージング
クロージングは、営業活動を契約や購入という形で完了させるフェーズです。この段階では、商談で合意した条件をもとに契約内容を最終確認し、正式な合意に至ります。顧客が契約に不安を抱えていないかどうかを確認し、必要に応じて補足情報を提供することが信頼構築につながります。
また、契約後のプロセスやサポート体制についても明確に説明することで、顧客との長期的な関係を築く基盤を作ります。
フェーズ5.アフターフォロー
アフターフォローは、契約後に顧客との関係を維持・進展させるフェーズです。製品やサービスの使用状況を確認し、問題があれば迅速に対応することが顧客満足度の向上につながります。さらに、定期的な連絡や追加提案を通じて、顧客のビジネス目標をサポートし続けることが重要です。
この段階では、リピート契約や新規契約につなげるだけでなく、顧客からの紹介や口コミを得る可能性も高めることができます。
営業プロセスの可視化が必要不可欠
営業活動を効果的に進めるためには、営業プロセスの可視化が欠かせません。プロセスを可視化することで、下記のようなメリットが得られます。
・受注率の向上
営業の進捗状況を具体的に把握することで、どの段階で課題が発生しているかを特定しやすくなります。結果として、課題に対する適切な対策を講じやすくなり、結果的に受注率のアップにつながります。
・営業フローの最適化
営業のプロセスを明確にすることで、無駄なステップを削減し、効率的な営業フローを構築できます。これにより、営業活動全体の生産性が向上します。
・効果的な人材育成
プロセスが可視化されていると、新人営業担当者への教育や指導がしやすくなります。具体的な成功パターンや課題を共有することで、スムーズにスキルを習得することが可能です。
・マネジメントの標準化
営業プロセスが標準化されていれば、誰が担当しても一定の結果を出せるようになります。その結果、属人化を防ぎ、組織全体の営業力を向上させることができます。
営業プロセスの可視化にはSFAの活用が適している
営業プロセスを効果的に管理するためには、SFA(営業支援システム)の活用がおすすめです。多くの企業では、Excelやスプレッドシートを用いて営業データを管理しています。しかし、これらのツールでは記入ルールが徹底されず、データが統一されないケースもあります。その結果、営業プロセスの属人化や進捗管理の遅延が発生しやすくなります。
一方で、SFAを導入することで、営業活動の進捗状況やチーム全体の動きをリアルタイムで把握することが可能になります。営業担当者が記録したデータが即座に可視化され、管理者は適切なタイミングで次のアクションを指示することができます。また、営業プロセスの標準化を図ることができるため、属人化のリスクを抑えながら、組織全体の営業効率を高めることが期待されます。
営業管理システムのSALES GO ISMなら、営業活動の透明性を向上させ、効率的なプロセス管理を実現できます。
営業活動に本当に必要な機能のみを搭載しているため、スムーズに導入することが可能です。データを入力するだけで、予実状況や放置案件などの数値がダッシュボードとして提供されるため、迅速に意思決定を進められます。
営業プロセスを可視化する際のポイント
営業プロセスを可視化することは、業務の属人化を防ぎ、効率的な営業活動を実現するために欠かせません。
特に中小企業では、営業活動が複雑になりがちで、管理が煩雑になることも多いです。営業プロセスを明確にすることで、課題を発見しやすくなり、業務全体のパフォーマンス向上が期待できます。
ここでは、営業プロセスを見直す際に押さえておきたいポイントを詳しく解説します。
自社の営業プロセスを明確にする
営業プロセスが細かく分かれすぎていたり、複雑な状態になっていたり全体像が把握しにくくなります。このような状況では、重要なステップが見落とされ、営業の成果に悪影響を及ぼすこともあります。
最初のステップとして、自社の営業活動を一つひとつ洗い出し、全体の流れを整理することが大切です。各プロセスにおいて「誰が」「どの部分を担当するのか」を明確にすることも重要です。
例えば、見込み客の獲得を担当するチームと、契約締結を担当するチームでは求められるスキルやリソースが異なります。部門ごとの役割をはっきりさせることで、業務の抜け漏れを防ぎ、効率的な連携が可能になります。
各プロセスのKPIを設定する
営業プロセスごとに、具体的なKPI(重要業績評価指標)を設定することが不可欠です。 KPIを設けることで、営業活動の進捗や成果を数値として把握できるようになり、プロセス全体の状況を明確に把握できます。
例えば、「見込み客の数」「商談成功率」「契約までにかかる時間」「リピート顧客の割合」などの指標が考えられます。これらのKPIは、自社の目標や業界基準を参考に、具体的かつ測定可能な形で設定することがポイントです。
また、KPIは定期的に振り返り、営業プロセスのどこに改善の余地があるのかを確認することが大切です。チーム全体でKPIを共有し、進捗状況を話し合うミーティングを設けることで、目標に対する意識を揃えられます。
まとめ
営業プロセスは、営業活動を体系化し、効率を向上させる重要なフレームワークです。「リード獲得」から「アフターフォロー」までの5つの段階を明確に定義することで、業務の属人化を防げます。また、可視化により課題の早期発見やKPIの共有が可能になるため、チーム全体の成果を最大化できます。営業効率をさらに高めるために、SFAの導入を検討することもひとつの手です。