
営業の進捗管理に使えるExcelのテンプレート|必要な項目や注意点も解説
Excelはシンプルで使いやすくコストも低いため、営業管理を行う際の選択肢となることが多いでしょう。しかし、効果的な営業管理を行うには、適切な項目の設定や注意点を押さえることが重要です。今回は、Excelを使って営業管理を行う際に欠かせない基本項目、効率的な管理を実現するためのポイントや注意点について詳しく解説します。
目次[非表示]
- 1.Excelで営業管理する際に欠かせない項目
- 2.Excelでの営業管理に使える無料のテンプレート
- 2.1.Microsoft Office「売上管理表(セールス)」「顧客管理表」
- 2.1.1.売上管理表(セールス)
- 2.1.2.顧客管理表
- 2.2.HubSpot「営業案件及び営業進捗管理エクセルテンプレート」
- 3.Excelで営業管理を行うことで生じるメリット
- 3.1.意思決定のスピードアップ
- 3.2.営業情報の可視化と共有
- 3.3.業務の効率化
- 3.4.営業ノウハウの資産化
- 3.5.社員のモチベーション向上
- 4.営業管理にExcelを使うメリット
- 4.1.自由にカスタマイズできる
- 4.2.操作を習得している社員が多い
- 4.3.追加コストが発生しない
- 5.Excelで営業管理をする際のポイント
- 5.1.分析する内容を明確にする
- 5.2.入力ルールを決める
- 6.Excelで営業管理する際の注意点
- 6.1.複雑なデータ分析が難しい
- 6.2.他ツールと連携ができない
- 6.3.更新に手間がかかる
- 7.営業管理をするならSFAの活用がおすすめ
- 8.まとめ
Excelで営業管理する際に欠かせない項目
Excelで営業管理する際は、次の項目が必須です。
目標管理
営業活動における目標管理では、月間売上目標や契約件数の目標を設定し、それぞれの進捗状況を管理します。目標管理はチーム全体のモチベーションを維持し、成果を最大化するために欠かせません。
例えば、営業担当者ごとに売上目標と実績を入力し、達成率を自動計算することで、リアルタイムでの状況が把握しやすくなります。グラフ機能を活用すれば、目標達成までの進捗を視覚的に確認できるようにすることも可能です。
行動管理
行動管理では、訪問件数や電話連絡数、メール送信数などのアクションを記録します。営業活動の量と質を把握でき、改善点を見つけやすくなります。
Excelで各営業担当者に訪問件数や電話連絡数を入力してもらい、定期的に振り返りをすれば、成果に結びついた具体的な行動パターンを見つけ出すことが可能です。これにより、効果的な営業戦略を策定し、無駄な活動を削減することにつながります。
また、個々の営業担当者のパフォーマンスを定量的に評価できるため、モチベーション向上や目標設定の際にも役立ちます。
進捗管理
進捗管理は営業フェーズ全体の状況を把握することです。
Excelで進捗管理をする場合には、案件の状況・受注確度・受注予定日・商談の経緯・営業担当者などの情報を記録しましょう。
案件を営業プロセスの段階に沿って記録することで、進行状況が可視化され遅れている案件があれば早い段階で特定できます。
例えば、問い合わせ・見込み客・商談中・提案・受注などが主な営業プロセスの段階です。また、受注確度・受注予定日・売上予測額などの項目が記載されているかどうかで進捗状況が分かります。
顧客管理
顧客管理は、顧客の名前や連絡先、購入履歴、商談内容など営業活動の基盤となる重要な情報を管理することです。顧客情報を一元管理することで、関係性の維持やニーズの把握が容易になります。
例えば、顧客ごとにシートを作成し、過去のやり取りや購入履歴を記録しておくと、次回の商談時にスムーズに対応できます。
また、フィルター機能を使って、特定の条件に合致する顧客リストを簡単に抽出することが可能です。
商談管理
商談管理は、商談の開始日や現在のステータス、次のアクション予定日、見込み度などを管理します。各商談の進捗状況を詳細に記録し、次のアクションを明確にすることで、商談を成功に導きます。
また、商談管理シートを作成し、各商談の進捗状況を色分けして表示することで、適切なアプローチを判断することが可能です。フォローアップの漏れを防ぎ、成約率を向上させることにもつながるでしょう。
Excelでの営業管理に使える無料のテンプレート
Excelで営業管理する際は、無料のテンプレートを活用しましょう。ここでは、Microsoft社とHubSpot社が配付している無料のテンプレートを紹介します。
Microsoft Office「売上管理表(セールス)」「顧客管理表」
Microsoft社は、売上管理表(セールス)と顧客管理表の無料のテンプレートを配布しています。
売上管理表(セールス)
売上管理表(セールス)は、日々のセールス活動の予算や成果を効率的に管理できる無料テンプレートです。月ごとの予算と売上目標を簡単に設定し、達成度を一目で確認できます。シンプルで使いやすいデザインのため、誰でも直感的に利用でき、毎日の売上目標の設定もスムーズに行うことが可能です。
また、売上データを視覚化することで、売上の進捗状況や課題を迅速に把握でき、計画的な営業活動が実現できます。
売上管理表(セールス)
顧客管理表
顧客管理表は、大切な顧客情報を効率的に管理するための無料テンプレートです。企業内の顧客情報を簡単に整理・管理できます。フィルター機能を活用すれば、必要な情報をすぐに検索して活用することが可能です。また、表の色を変更する機能も備えており、視覚的にもわかりやすくカスタマイズできます。
これにより顧客データの整理が簡単になり、営業活動の効果が向上します。
顧客管理表
HubSpot「営業案件及び営業進捗管理エクセルテンプレート」
営業案件及び営業進捗管理エクセルテンプレートは、営業活動を効果的に管理するための無料テンプレートです。営業管理や売上管理、進捗管理を見直し、業務の効率化を図ることができます。テンプレートには、以下のコンテンツが含まれています。
・テンプレートの使い方ガイド
・チーム売上管理表
・担当者別売上管理シート
・商談管理表
・顧客管理表
月間目標に対する実績売上を日次ベースで自動計算し、達成率を把握できます。また、商談管理シートは見込み客に対するアクションや担当者の情報を入力し、商談の進捗状況を管理することが可能です。顧客管理表は、顧客情報や取引継続期間を管理し、売上に貢献している業態や業種を把握できます。
営業案件及び営業進捗管理エクセルテンプレート
Excelで営業管理を行うことで生じるメリット
Excelなどのツールを使用して営業管理を行うことで、どのようなメリットが得られるのか見ていきましょう。
意思決定のスピードアップ
意思決定をする際には、データをもとにして判断しなければなりません。正確なデータが揃っていないと、意思決定が遅れやすくなります。これに対して、営業管理を行っていれば、意思決定に必要なデータが蓄積されるため、管理者はスピーディーに判断して決定できます。
営業情報の可視化と共有
営業状況が可視化されれば、情報の共有もしやすくなります。進捗状況が芳しくないところや苦慮しているところに対して、チーム全体でフォローアップできるのがメリットです。組織全体での営業力を強化できます。
業務の効率化
営業管理により営業の各フェーズで発生する業務を効率化できます。これまで細かな業務に費やしていた時間を削減できるため、コア業務に費やす時間を増やせるのがメリットです。さらに、状況把握や時間分析などにかかる時間も削減できます。
営業ノウハウの資産化
チーム内に優秀な営業担当者がいれば、そのパフォーマンスや効果が高かった営業資料などを共有できます。営業の属人化が回避できて、優秀な営業担当者のノウハウを資産化できるのがメリットです。
また、資産化した営業ノウハウは、現役で活躍している営業担当者だけでなく、新人教育にも活用できます。
社員のモチベーション向上
業務が効率化され、チームのフォローアップ体制が整えば、各社員の営業力が向上します。成果を上げやすくなり、モチベーションの向上につながりやすいのもメリットです。定着率の向上も期待できます。
営業管理にExcelを使うメリット
営業管理にExcelを使用することで次のようなメリットがあります。
自由にカスタマイズできる
Excelなら自由にカスタマイズできるため、必要な項目を設けてさまざまな情報を管理できます。独自のデータ解析やレポート作成もできるため、業種や業界を問わず活用可能です。使いやすいフォーマットを組めば、より便利に活用できるでしょう。
操作を習得している社員が多い
Excelは一般企業で幅広く使用されているため、大半の方は基本操作を習得済みです。普段の業務でExcelを使用する機会も多いでしょう。そのため、Excelでの営業管理なら、特別なスキルがなくても問題ありません。誰でも容易に情報の整理や管理ができます。
追加コストが発生しない
ほとんどの企業で、Excelは導入済みでしょう。Excelを使用して営業管理をするのであれば、新たに費用が発生することはありません。予算にあまり余裕のない企業でも問題なく行えます。
Excelで営業管理をする際のポイント
Excelで営業管理する際は、次のポイントを押さえましょう。
分析する内容を明確にする
Excelで営業管理を行う際には、まず分析する内容を明確にすることが重要です。月間売上や契約数、顧客のコンバージョン率など、具体的なKPI(重要業績評価指標)を設定します。
また、売上の増減を把握するために、各担当者の売上実績や目標達成率をグラフ化することも大事です。視覚的に進捗状況を確認できるようにすれば、営業活動の効果が把握しやすくなり、必要な改善策を迅速に講じることができます。
入力ルールを決める
データの正確性を保つためには、入力ルールをしっかりと決めることが不可欠です。顧客名はフルネームで入力し、日付は「YYYY/MM/DD」形式で統一するなどのルールを定めます。売上金額や契約数の入力方法も明確にしておくことで、データの一貫性を保つことが可能です。
誤入力を防ぐために、データ入力のチェックリストを作成し、入力後に必ず確認する手順を設けることも重要です。データの信頼性が高まり、正確な分析が可能になります。
Excelで営業管理する際の注意点
Excelで営業管理する際は、次の注意点を押さえましょう。
複雑なデータ分析が難しい
Excelは多機能ですが、複雑なデータ分析には限界があります。例えば、多数の変数を扱う高度な分析や、大量のデータをリアルタイムで処理する場合、Excelだけでは対応が難しいことがあります。このような場合は、専用のBIツールやデータ分析ソフトウェアを併用することを検討しましょう。
Excelの基本的な管理と高度な分析を組み合わせることで、より精度の高いインサイトを得ることができます。
他ツールと連携ができない
Excelで営業管理することになった場合、CRMシステムや会計ソフトとのデータ連携がスムーズに行えないことがあります。そのため、データを手動で転記する手間が発生し、ミスも増えるでしょう。
解決策として、API連携や専用のデータインポートツールを活用することがあげられます。データの一貫性を保ちつつ、効率的な情報管理が可能になります。
更新に手間がかかる
Excelでのデータ更新は手作業が多く、時間と労力がかかります。特に、大量のデータを頻繁に更新する場合、その手間は無視できません。例えば、毎月の売上データを各担当者が手動で更新する場合、入力ミスや漏れが発生する可能性があります。
更新の不備を防ぐには、更新作業を自動化するマクロやVBA(Visual Basic for Applications)を活用すると良いでしょう。
定期的な更新作業が効率化され、正確なデータ管理が実現します。
営業管理をするならSFAの活用がおすすめ
Excelは、使いこなせば高度な分析ができるものの、テンプレートを使用したとしても誰もが簡単に使えるツールとはいえません。
営業管理を効率的に行うためには、SFA(営業支援システム)の導入が有効です。
営業管理を効率良く行うなら、SALES GO ISMをご検討ください。
SALES GO ISMは、営業活動で「これさえあればいい」という機能を搭載したSFAです。顧客台帳を更新する感覚で操作しやすく、SFAを利用したことがない企業でも導入しやすい仕様になっています。
既存のCRMや他のツールとも連携でき、多機能なダッシュボードがついているので、一目で営業状況を把握できます。導入後は1年間の伴走サポートがついているため、社内でSFAの定着化を図る上でも安心です。
営業管理の効率化を目指している場合は、ぜひお気軽にご相談ください。
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まとめ
Excelで営業管理をする際は、目標管理や行動管理などの項目が必須です。無料のテンプレートを活用することで効率化が図れますが、複雑な分析や他ツールとの連携には限界があるため、場合によってはSFAの導入も検討すると良いでしょう。