受注率を上げるにはどうすれば良い?必ず押さえておきたいポイントを解説
受注率は商談を行ったうち受注に至った数を示す、営業活動において非常に重要な指標のひとつであり、「受注率が低い=営業活動の成果が出ていない」といえます。なぜ受注率が上がらないのかが分からず、困っている方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、受注率が低い原因や受注率を上げるために押さえておくべきポイントなどについて解説します。
目次[非表示]
- 1.受注率が低い原因
- 1.1.受注確度が低い案件ばかりアプローチしている
- 1.2.決裁権者にアプローチできていない
- 1.3.顧客課題・ニーズが把握できていない
- 1.4.なぜ受注できなかったのかを分析していない
- 2.受注率を上げるための5つのポイント
- 2.1.売上目標を設定する
- 2.2.見込み顧客情報をデータ化・管理する
- 2.3.価格を明確に提示する
- 2.4.課題のヒアリングに力を入れる
- 2.5.顧客の課題解決を第一に考える
- 3.受注率の向上に欠かせないツール
- 3.1.SFA(営業支援システム)
- 3.2.MAツール
- 4.まとめ
受注率が低い原因
受注率が低い原因として、考えられる4つの原因を解説しますので、当てはまるものがないかどうかをチェックしてみましょう。
受注確度が低い案件ばかりアプローチしている
受注率がなかなか上がらないときは、受注確度が低い顧客にリソースを割いていないかを確認しましょう。
受注確度が低い案件に取られる時間が増えると、その分、受注確度が高い重要なターゲットに割く時間が減るため、成約が獲得しづらくなり受注率が下がります。
この問題は、見込み顧客のニーズや情報のリサーチが甘い、業界の動向が掴めていないなどが原因で発生します。同じ失敗を繰り返さないためには、過去の受注データや顧客情報を分析し、成功パターンを見出すことが重要です。
決裁権者にアプローチできていない
決裁権者にアプローチできていないことも、受注率の低下につながります。決裁権をもたない相手にどれだけアピールしても、決裁権者が納得しなければ、提案が止まってしまい成約に至らないためです。
成約を獲得するには、商談相手の組織図や社内政治を把握し、決裁権者を特定してアクセスする方法を考える必要があります。
ただし、商談相手と信頼関係が築けておらず、パートナーと認識されていない場合は、決裁権者が特定できたところで会ってもらえない可能性が高いでしょう。決裁権者にアクセスするには、まず商談相手と信頼関係を築くことが大切です。
顧客課題・ニーズが把握できていない
顧客の課題やニーズを把握しないまま商談に挑み、成約を獲得できていないケースもあります。自社の製品やサービスを売り込むことに集中してしまい、顧客の課題やニーズを深掘りせずに、表面的な情報で提案するため顧客に刺さらないのです。
自身で立てた仮説が正しいと思いこみ、顧客の本当の課題やニーズを見逃したまま商談を進めている場合もあります。
また、商談に進んだことに満足して、提案後のフォローアップがおろそかになり、顧客のフィードバックを十分に得られていないため成約に至らないこともあります。
なぜ受注できなかったのかを分析していない
受注できなかった原因を分析し、改善策を検討・実行するのを怠っているために、何度も同じ失敗を繰り返しているパターンも考えられます。
失注した場合は放置するのではなく、あえて顧客に連絡を取りフィードバックをしてもらえば、何が問題だったのかを把握できます。
また、営業部門内で話し合うなどして原因を追究し、改善策を考えることも重要です。
受注率を上げるための5つのポイント
受注率が低い原因はわかったものの、どうすれば受注率を上げられるのかがわからないこともあるでしょう。そこで、受注率を上げるための5つのポイントを紹介します。
売上目標を設定する
具体的な売上目標を設定して全体で共有すると、優先すべきことやゴールが明確になるため受注率が上がりやすくなります。
モチベーションの低下を防ぐために、目標は現実的なものにすることが重要です。また、目標が明確である方が、計画や行動の具体性が増すため、なるべく細かく設定しましょう。
目標を決めて終わるのではなく、KPI(重要業績評価指標)を設定して定期的に進捗を確認することも大切です。チームのモチベーションを高めるために、インセンティブや報奨制度を導入するのも良いでしょう。
見込み顧客情報をデータ化・管理する
見込み顧客の情報をリサーチ・分析して、課題やニーズを正しく掴むことも大切です。しかし、膨大な量の情報を紙やExcelなどで管理するには限界があります。効率良く情報を活用するためにも、CRM(顧客関係管理システム)の導入を検討しましょう。
CRMがあれば顧客情報をデータ化して一元管理できるため、情報の整理やアクセスが容易になります。また、CRMなら商談や購入履歴も登録できるので、データを分析して顧客の動きやニーズを洗い出し、営業戦略に活用するのにも役立ちます。
ただし、古い情報が残ったままだと正しく分析できません。定期的に情報の更新や不要なデータを削除し、常に最新の状態にしておくことが重要です。
価格を明確に提示する
商品やサービスの価格がわからないと、顧客が不安を覚えます。また、後から隠れたコストが出てくると信用を失うため、価格は明確に提示しましょう。
複数のオプションと価格を提示し、顧客のニーズに応じて柔軟に対応できることをアピールするのもおすすめです。「価格が高い」と思われないように、提供する価値やメリットを強調して、顧客に納得してもらうことも意識しましょう。
課題のヒアリングに力を入れる
表面的な浅い提案では、顧客の心を掴めません。ヒアリングを徹底する、顧客のニーズや課題を深掘りするための質問を用意しておくなどして、本来の課題やニーズを引き出しましょう。
顧客が心地良く話せるように、しっかりと話を聞く姿勢を取り、共感を示しながら課題を理解していることを伝えるのも重要です。
また、ヒアリング内容は詳細に記録しておき、後で内容を分析してより良い提案をするための材料にしましょう。
顧客の課題解決を第一に考える
成果を得ることに意識が行くと、押し売り感が出やすくなるため、顧客の課題解決を第一に考えた提案を行いましょう。製品やサービスをアピールするのではなく、顧客のニーズや課題を把握し、自社の製品やサービスがどう役立つかを具体的に示すことが大切です。
また、成約後も丁寧なフォローで顧客満足度を上げ、長期的に良い関係を築くことを目指しましょう。
受注率の向上に欠かせないツール
受注率向上に役立つツールとして、SFA・MAがあります。どのようなツールなのかを把握し、導入を検討してみてください。
SFA(営業支援システム)
SFAとは、営業プロセスを見える化し、営業担当者の負担を軽減するためのツールです。顧客情報や商談履歴、日報などの情報を一元管理できるため、営業活動に必要な情報を見つけやすくなります。
また、案件の進捗状況をリアルタイムで管理できるので、営業担当者の動きやデータを分析して、より効果的なアプローチ方法を考えたり営業戦略を立てたりするのにも役立ちます。
MAツール
MAとはマーケティング活動を自動化し、リードジェネレーションからナーチャリングまでを効率化するためのツールです。
「メルマガを開封した」「資料請求をした」など、顧客の行動データを記録したりスコアリングしたりする機能もあり、ターゲティング精度の向上に役立ちます。
メルマガ一括配信などの機能があるMAツールなら、顧客に適切なタイミングで適切なメッセージを送ることも可能です。
さらにキャンペーンの効果を分析し、投資対効果(ROI)を最大化するための戦略を立てるのにも活用できます。
まとめ
受注率が低いのは、受注確度が低い案件にリソースを割いている、顧客情報の分析が甘いなどの原因が考えられます。さらに、営業リストがターゲットからずれている、営業担当者のスキルが不足しているなど、複数の原因が絡み合っている場合もあります。
これらの問題を解決するには、営業活動を見える化し、各プロセスで最適な戦略を打つことが重要です。
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