catch-img

予実管理とは?|必要性・予実管理の実施方法とツールも解説

予実管理は、企業が計画通りにプロジェクトや事業を進めるために欠かせない手法です。特に、目標と実績を比較することで、進捗状況や課題を把握し、効果的な改善策を講じることができます。今回は、予実管理の基本的な概念から具体的な実施方法、そして効率化を図るツールについて解説します。

目次[非表示]

  1. 1.予実管理とは?予算管理との違い
  2. 2.予実管理の重要性
  3. 3.予実管理の実施方法
    1. 3.1.【STEP1】予算目標を立てる
    2. 3.2.【STEP2】KPIと実施スケジュールを決める
    3. 3.3.【STEP3】予算と実績の分析と課題の把握
    4. 3.4.【STEP4】課題対策の検討と意思決定
    5. 3.5.【STEP5】PDCAサイクルを回す
  4. 4.予実管理をする際のポイント
    1. 4.1.適切な予算設定をする
    2. 4.2.俯瞰的視点で見る
    3. 4.3.集計を自動化し、進捗状況を可視化する
    4. 4.4.明確なゴールを設ける
    5. 4.5.PDCAを回してその都度改善する
  5. 5.予実管理に役立つツール
    1. 5.1.計算表ツール
    2. 5.2.SFA
  6. 6.まとめ

予実管理とは?予算管理との違い

予実管理とは、企業内の各プロジェクトや部門ごとに設定された「予算・目標」と、それに対する「実績」を管理する方法です。事前に立てた計画が実際にどれだけ達成されているかを定量的に把握し、進捗状況や課題を明確にするために活用されます。
 
予実管理と混同される言葉として「予算管理」がありますが、2つの目的はそれぞれ異なります。
 
予算管理では、あらかじめ年度の予算計画を策定した上で、実際の業績に応じて予算を見直すのが特徴です。
 
一方、予実管理では単に予算だけでなく、目標に対する達成度も含めて評価を行います。企業の効率的な運営のために、定期的にチェックし、必要な調整を行うことが求められます。 


予実管理の重要性

予実管理を活用することで、組織やプロジェクトの運営状況を可視化し、効率的な管理が可能になります。特に、目標達成に向けた進捗を逐一確認できるため、プロジェクトが順調に進んでいるか、問題が生じているかを早期に把握できます。
 
さらに、戦略的に企業運営をすることが可能となり、目標達成に向けた戦略を柔軟に調整しやすくなるのです。

予実管理の実施方法

ここでは、5段階の手順を通じて、予実管理を効果的に実施する方法を解説します。
 
下記の手順に沿って実施することで、組織やプロジェクトの予算と実績の乖離を適切に把握し、必要な対策を講じることが可能になります。

【STEP1】予算目標を立てる

最初に、組織全体の目標を明確に設定し、それを各部門やプロジェクトに分解して予算目標に落とし込みます。この段階では、売上目標やコスト目標などの数値を具体的に設定し、実現可能な範囲内で計画を立てることが重要です。
 
また、各部門の責任者がしっかりと予算の設定に関与することで、より現実的かつ達成可能な目標が作られます。

【STEP2】KPIと実施スケジュールを決める

次に、予算目標を実行するための具体的なアクションを定義し、それに対するKPI(重要業績評価指標)を設定します。KPIは、進捗を測るための指標となり、目標達成に向けた進捗を追跡するために欠かせません。
 
また、実施スケジュールを明確にし、各部門やチームがいつまでに何を達成する必要があるのかを明示することが重要です。この段階でより詳細に計画を立てておくことで、後々の進捗管理がスムーズに進めやすくなります。

【STEP3】予算と実績の分析と課題の把握

設定した目標に対して、実際の成果がどのように進んでいるのかを分析するフェーズです。予算と実績の差異や乖離を迅速かつ正確に把握するために、ExcelやSFAを使用して進捗を可視化します。
 
この作業により、現時点での進行状況が明確になり、次に必要なアクションが見えてきます。正確な分析が行われることで、課題発見や迅速な対応が可能となります。

【STEP4】課題対策の検討と意思決定

予算と実績の乖離が発生した場合、その原因を分析し、適切な対策を検討します。実行可能な改善策をチームで考え、経営層とも協議しながら意思決定を行います。対策の優先順位を明確にし、実行に移すべきかを慎重に判断することが重要です。
 
また、必要に応じて外部リソースを活用することも選択肢のひとつとして検討します。

【STEP5】PDCAサイクルを回す

最後に、PDCA(Plan-Do-Check-Act)サイクルを回して、予実管理のプロセスを継続的に改善します。計画した予算やKPIに基づき、定期的に進捗を確認し、必要に応じて修正を加えていくことが大切です。
 
PDCAを回すことで、予実管理は単なる一過性の取り組みではなく、継続的な改善を促す仕組みとなります。


予実管理をする際のポイント

予実管理は、企業の目標達成やリソースの最適な配分を実現するために不可欠な要素です。しかし、その効果を最大限に引き出すためには、いくつかの重要なポイントを理解し、実践することが必要です。
 
ここでは、予実管理を成功させるための具体的な方法について解説します。

適切な予算設定をする

適切な予算設定は、予実管理の基盤となります。予算が不適切であると、資源の無駄遣いや目標未達成のリスクが高まります。まずは、全体の戦略や目標を明確にした上で、リソースの配分を最適化する予算を策定することが重要です。
 
予算が適切に設定されることで、目標に向けた方針がはっきりとし、チーム全体の取り組みが効率化されます。

俯瞰的視点で見る

予実管理を行う際には、全体像を俯瞰して見ることが必要です。組織やプロジェクトの健全性を正確に把握し、進捗状況や問題点を把握できると、適切な意思決定が可能になります。
 
部分的な進捗にとらわれず、全体のバランスを確認し、将来的なリスクも含めて総合的に管理を行う視点を持つことが重要です。

集計を自動化し、進捗状況を可視化する

進捗状況や実績の可視化、自動化は、予実管理における重要なステップです。リアルタイムで状況を確認できる仕組みを導入することで、即座に対応策を講じることが可能になります。問題が発生しても迅速に対策が取れ、予実の乖離を最小限に抑えることができます。
 
また、手動での集計作業は、ミスや遅延のリスクが高いため、自動化がおすすめです。

明確なゴールを設ける

明確なゴールを設定することで、チームは一体感を持って業務に取り組むことができます。ゴールが曖昧であると、個々のメンバーが異なる方向に努力してしまう可能性があるため、明確な目標設定が不可欠です。
 
ゴールを具体的に設定すれば、リソースの配分や取り組みの優先順位も明確になり、効率的なプロジェクト運営が可能となります。 

PDCAを回してその都度改善する

予実管理においてPDCAサイクルを回すことは、継続的な改善につながります。予実の差異が生じた際には、その原因を徹底的に分析し、問題の根本にアプローチすることが求められます。
 
単に表面的な解決策にとどまらず、再発防止のための対策を講じることが必要です。


予実管理に役立つツール

予実管理を効率化するために、ツールの活用が有効です。手作業のミスを減らし、データの正確性を保ちながら、リアルタイムでの状況把握が可能になります。 

計算表ツール

予実管理には、計算表ツールを使うことが一般的です。代表的なツールとして、エクセルやGoogleスプレッドシートがあげられます。これらのツールは、データの計算や管理がしやすく、テンプレートを活用することで簡単に予算と実績の比較が行えます。
 
また、Googleスプレッドシートならファイルを共有することができ、チームメンバーとリアルタイムで更新された情報を確認し合うことが可能です。

SFA

SFA(営業支援システム)を導入することで、営業部門の予実管理を大幅に簡素化できます。営業活動の進捗や予算と実績の差異をリアルタイムで把握できるため、マネージャーが即時に対応策を講じることが可能です。
 
また、SFAを活用することで、営業の予実管理にかかる工数が削減され、効率的な管理が実現します。データは自動的に集約され、レポート作成の手間も軽減されます。
 
予実管理のためにSFAの導入を考えている場合には、SALES GO ISMが最適です。
 
必要な機能のみを厳選したSFAであり、担当者ごとのタスクや顧客情報を一元管理できます。データを入力するだけで、予実状況の数値が自動反映されるため、営業活動に置ける意思決定をスムーズに進めることが可能です。
 
営業チームの生産性を大幅に向上できるよう、運用のサポートもしているため、営業の効率化を検討している企業は、ぜひ導入をご検討ください。
 
SALES GO ISMへのお問い合わせはこちら


​​​​​​​


まとめ

予実管理は、企業の目標達成に向けた進捗状況を把握し、予算と実績の差異を分析するための重要な手法です。適切な目標設定やPDCAサイクルを活用することで、より精度の高い管理が可能となります。自社のプロジェクトや組織運営において、予実管理を取り入れて、目標達成を目指しましょう。

関連記事