
ハイタッチ営業とは?有効な営業手法と成功のポイントを解説
代理店を介さず、顧客と直接対話する「ハイタッチ営業」は、顧客との信頼関係を深め、ニーズを的確に把握するための効果的な手法です。特に代理店の活用が難しい製品やサービスを提供する企業にとって、この営業スタイルは重要な選択肢となります。今回は、ハイタッチ営業の手法や成功のポイントについて詳しく解説します。
目次[非表示]
- 1.ハイタッチ営業とは
- 2.ハイタッチ営業のメリット
- 2.1.コストを削減できる
- 2.2.顧客のニーズを的確に把握できる
- 2.3.顧客から信頼を得られる
- 2.4.顧客に詳しいサービス情報を提供できる
- 3.有効なハイタッチ営業手法
- 4.ハイタッチ営業を成功させるポイント
- 4.1.顧客の悩みを聞く
- 4.2.営業後のアフターフォローを丁寧にする
- 5.まとめ
ハイタッチ営業とは
ハイタッチ営業とは、代理店を通さずに自社から顧客に直接対応する営業スタイルのことです。顧客と企業が直接触れ合う(ハイタッチする)形を目指すことから「ハイタッチ営業」と呼ばれています。
この営業方法の主な目的は、顧客との信頼関係を深めることで売上を伸ばすことです。特に外資系企業で多く採用されている手法で、顧客のニーズを直接把握し、きめ細かいサービス提供を可能にします。
ハイタッチ営業に対して、SFA(営業管理システム)やCRM(顧客管理システム)などのテクノロジーを活用して広範囲の顧客に効率的にアプローチする「ロータッチ営業」という手法もあります。
また、代理店を介して行う営業は「パートナー営業」と呼ばれ、これはハイタッチ営業とは異なるアプローチです。
製品やサービスの特性によって最適な営業スタイルは異なりますが、代理店の活用が難しい商材を扱う企業にとって、ハイタッチ営業は効果的な選択肢となるでしょう。
ハイタッチ営業のメリット
ハイタッチ営業には、代理店を介さずに直接顧客とやり取りすることで得られるさまざまなメリットがあります。代理店活用が難しい製品やサービスを提供している企業にとって、これらのメリットは特に重要です。
コストを削減できる
ハイタッチ営業の大きなメリットのひとつは、コスト削減です。代理店を通さないため、代理店に支払う手数料が発生しません。また、代理店との契約手続きや管理にかかる手間も省けるため、業務の効率化にもつながります。
特に高額な商品やサービスを扱う場合、代理店手数料の削減は大きなコスト削減となるでしょう。このコスト削減分を製品・サービスの品質向上や価格競争力に振り向けることができます。
顧客のニーズを的確に把握できる
ハイタッチ営業では、顧客の声を直接聞くことができるため、顧客が本当に必要としているサービスや改善点などを正確に把握しやすいのが利点です。
代理店を通すと情報が間接的になり、細かなニュアンスが伝わりにくいことがありますが、直接対話することで、顧客の表情や反応も含めた生の情報を得ることができます。これにより、顧客に最も適したサービスや製品を的確に提案できるのです。
顧客から信頼を得られる
特に競合との差別化が難しい市場においては、顧客がサービスを選ぶ際には企業との信頼関係を重視する傾向です。ハイタッチ営業は顧客と直接信頼関係を築くことができるため、選ばれやすくなるメリットがあります。
継続的な関係構築によって、一度の取引だけでなく、長期的な顧客関係を育むことができ、リピート受注やクロスセルの機会も増えるでしょう。
顧客に詳しいサービス情報を提供できる
代理店では自社製品・サービスについて大雑把な説明しかできない場合がありますが、ハイタッチ営業であれば、サービスや製品についての疑問や内容を詳細に説明できます。
製品の技術的な側面や、導入後のサポート体制、カスタマイズの可能性など、専門的な情報も正確に伝えられるため、顧客が選ぶための十分な判断材料を提供できます。特に複雑な製品やサービスを提供している場合、この点は大きなメリットです。
有効なハイタッチ営業手法
ハイタッチ営業を効果的に行うためには、いくつかの営業手法を理解し、適切に活用することが重要です。下記に、特に有効な営業手法を紹介します。
インサイトセールス
インサイトセールスとは、顧客自身も気づいていない潜在的な課題を見つけ出し、その解決策として自社の製品やサービスを提案する営業手法です。
顧客が表面的に認識している問題だけでなく、その奥にある本質的な課題に光を当てることで、「この会社は私たちの業界や課題を本当に理解している」という信頼感を醸成します。
また、顧客自身も気づいていなかった価値を提案できるため、成約につながりやすいという特徴があります。
さらに、有益なコンテンツを通じて自社の専門性をアピールし、製品やサービスを必要としているリードを獲得する方法としても効果的です。業界分析レポートやケーススタディなどを活用することで、見込み客の関心を引きつけましょう。
SPIN話法
SPIN話法は、4つの質問タイプを順番に用いることで、顧客の潜在的なニーズを引き出す営業手法です。具体的な質問の仕方については、下記の通りです。
・Situation(状況) |
この手法を使う際のポイントは、一方的な質問攻めにならないよう配慮することです。アンケートとして聞いたり、相手の時間や状況を考慮したりしながら、自然な会話の流れの中で情報を引き出していくことが大切です。
SNAPセリング
SNAPセリングは、セールスプロセスを効率良く行うためのフレームワークで、下記の4つの要素から成り立っています。
・Simple(簡潔さ) |
SNAPセリングは顧客ファーストの姿勢を貫く手法です。押し売りにならず、自然な形で信頼関係を築くのに有効です。
ハイタッチ営業を成功させるポイント
ハイタッチ営業で成果を上げるためには、いくつかの重要なポイントを押さえる必要があります。特に代理店活用が難しい製品やサービスを提供している企業にとって、これらのポイントは営業成功の鍵となります。
顧客の悩みを聞く
ハイタッチ営業の基本は、顧客の悩みや課題をしっかりと聞き出すことです。一方的に自社の製品やサービスの良さを伝えるのではなく、まずは顧客の状況や問題点を理解することから始めましょう。
また、顧客が「困ったときにすぐに相談できる」と思える関係性を築くことが重要で、定期的な訪問や電話連絡を行うことに加え、相手企業の業界分析をしておくなど、事前準備も欠かせません。顧客の業界や市場動向について知識を持っていることで、より深い会話ができ、相談しやすい環境がつくれます。
話を聞く際には、オープンクエスチョン(はい・いいえでは答えられない質問)を活用し、顧客が自分の言葉で課題を語れるよう促すことも効果的です。
営業後のアフターフォローを丁寧にする
ハイタッチ営業の真価は、成約後のフォローにこそあります。営業活動や契約締結後も、定期的なフォローを欠かさないようにしましょう。
特に競合他社が存在する場合、顧客が乗り換えるリスクは常にあります。そのため、定期的な訪問やメンテナンス、電話やメールでの状況確認を継続的に行うことが大切です。
状況確認する際は、製品やサービスの使用状況に問題がないか、不便を感じている点はないか、改善してほしい点はないかなどを積極的にヒアリングしましょう。
これらのフォローを通じて得られた情報は、製品やサービスの改善にも活かすことができ、追加提案の機会にもつながります。また、顧客満足度を高め、長期的な信頼関係を構築することで、リピート購入や紹介につながる可能性が高まるでしょう。
まとめ
ハイタッチ営業は、代理店を介さずに自社から顧客に直接対応する営業スタイルです。顧客と直接コミュニケーションを取ることで、信頼関係を築き、ニーズを的確に把握できます。コスト削減や詳細なサービス情報の提供が可能となり、顧客満足度の向上につながります。ハイタッチ営業成功のポイントは、顧客の悩みを丁寧に聞き、営業後のアフターフォローの徹底をすることです。
ハイタッチ営業を効率的に進めるためには、適切なツールの活用も重要です。営業活動の効率化を図るなら「SALES GO ISM」の導入をご検討ください。
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