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営業フェーズの細分化で課題を特定|メリットやポイントを解説

営業活動を効果的に進めるためには、プロセスをフェーズごとに細分化し、各段階での課題を特定することが重要です。その結果、ボトルネックを発見し、改善策を迅速に講じることができます。
 
今回は、営業フェーズの細分化とそのメリットについて解説します。

目次[非表示]

  1. 1.そもそも営業フェーズを細分化・管理するメリットとは
    1. 1.1.ボトルネックを特定できる
    2. 1.2.フェーズごとに目標設定できる
    3. 1.3.営業ノウハウを共有・蓄積できる
    4. 1.4.人材育成にかかるコストを削減できる
  2. 2.営業フェーズ細分化の例
    1. 2.1.1.アプローチ
    2. 2.2.2.リード
    3. 2.3.3.ヒアリング・提案・見積もり
    4. 2.4.4.担当者の合意獲得
    5. 2.5.5.決裁権限者の合意獲得
    6. 2.6.6.稟議決裁の最終決定
    7. 2.7.7.クロージング
    8. 2.8.8.受注と契約
    9. 2.9.9.フォローアップ
  3. 3.営業フェーズを細分化・管理する際のポイント
    1. 3.1.標準的な営業パターンをベースに細分化する
    2. 3.2.フェーズの分け方の認識を統一しておく
    3. 3.3.進捗をリアルタイムで把握する
  4. 4.営業フェーズを管理するならSFAが最適
  5. 5.まとめ

そもそも営業フェーズを細分化・管理するメリットとは

ここでは、営業フェーズを細分化・管理するメリットについて詳しく紹介します。

ボトルネックを特定できる

営業活動をフェーズごとに分けると、どの段階で問題が発生しているかが見えやすくなります。例えば達成率が低い場合、フェーズに分けることで「アプローチ段階ではリードの質が悪い」「商談フェーズでは提案内容が弱い」など具体的な原因を追求することが可能です。
 
このように問題が明確になることで、改善すべき点に集中して取り組むことができ、全体的な営業プロセスの効率化が進みます。

フェーズごとに目標設定できる

最終的な目標を達成するためには、フェーズごとに細かい目標を設定することが有効です。営業活動全体をいくつかの段階に分け、各フェーズで何を達成すべきかを明確にしておくことで、ゴールに向かって着実に進むことができます。
 
例えば最終目標が「月20件成約」である場合、「アポ500件」「商談200件」など、営業フェーズごとにゴールを細かく定めましょう。
 
このように実施することで、営業活動がより計画的に進められ、成果につながりやすくなります。

営業ノウハウを共有・蓄積できる

営業フェーズを明確にすることで、優秀な営業担当者のノウハウを共有しやすくなります。特に、フェーズごとにどのようなアプローチを取るべきか、どのタイミングで何をすべきかが共有されることで、属人化を防ぐことができます。
 
また、営業担当者が離職した際にもチーム全体の知識や経験が失われることなく、他のメンバーに引き継がれていきます。
 
営業の属人化に関して詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
営業が属人化してしまう原因は?放置するリスクと解決法を紹介

人材育成にかかるコストを削減できる

営業フェーズを細分化し、各フェーズにおける業務内容や留意点をまとめることで、効率的に人材を育成することも可能です。新入社員でも早い段階で具体的な指導を受けることができるため、短期間で即戦力として活躍できるようになります。
 
また、短い期間で社員が成長するため、従来よりも人材育成へのコストダウンを図ることができる点もポイントです。


営業フェーズ細分化の例

営業フローをフェーズに分けるメリットを理解したところで、ここからは具体的な分け方について、一般的な例を用いて解説します。

1.アプローチ

アプローチは、取引先の担当者と接触し、情報収集を開始する段階です。アプローチの方法は、大きく下記の2つに分けられます。
 
・プッシュ型アプローチ(営業が主体的に顧客にアプローチする方法)
・プル型アプローチ(顧客からの問い合わせを受けて対応する方法)

 
プッシュ型アプローチは、ターゲットに対して積極的に提案を行うスタイルで、テレアポやDM、チラシの配布などが該当します。この方法では、顧客のニーズをしっかりとリサーチし、それに応える形でアプローチすることが重要です。
 
一方でプル型アプローチは企業のホームページやブログ、SNSなどを通じて、顧客が自発的にこちらにコンタクトしてくる手法を指します。このような顧客との関わりをもてる媒体には、会社やサービスに対する興味や関心を引く工夫が必須です。

2.リード

「リード」とは見込み顧客を指す言葉で、このフェーズでは前段階でコンタクトを取った担当者が顧客になり得るのかを見極めます。
 
商談にはある程度の工数がかかるため、アプローチしたすべての担当者に時間を取るのは現実的ではありません。また、興味の薄い相手に対して工数を割くと、時間を無駄にしてしまうこともあります。リードフェーズを設けて先方を評価することで、商談が進展する確率を高められるため、結果的に営業効率も向上するのです。
 
なお、商談対象か否かは「BANT情報」を確認することで判断できます。
 
・Budget:予算は確保されているか
・Authority:決裁権限は誰がもっているのか
・Needs:サービスや商品の必要性はあるのか
・Timeframe:サービスの導入時期が具体化されているか

3.ヒアリング・提案・見積もり

このフェーズでは、顧客の要望や問題点をより詳細にヒアリングし、それにもとづいて最適な提案を行います。聞き取りが不十分であれば、顧客のニーズを正しく理解できず、最終的な見積もりや提案内容にズレが生じてしまうため、入念なコミュニケーションが欠かせません。
 
提案においては、顧客が抱える課題を解決する具体的な方法を示すことが求められます。例えば先方と同じ業界や業種の事例紹介や、動画の視聴を取り入れてみましょう。
 
ここで適切なソリューションを提示することが、次のステップへの進展につながります。

4.担当者の合意獲得

提案が完了した後、まずは担当者レベルでの合意を得て、決裁者の合意獲得に向けて足並みをそろえる必要があります。
 
このフェーズをうやむやにしたまま次のステップへ進んでしまうと、担当者は懸念に思い、かえって信頼を失ってしまうこともあるため要注意です。

5.決裁権限者の合意獲得

担当者の合意が得られたら、次に決裁権限者からの承認を求める段階に進みます。決裁権限者が重視しているポイントは、企業の予算管理や投資対効果です。そのため、コストパフォーマンスや導入後の期待される効果について明確に伝えることが合意獲得の鍵となります。

6.稟議決裁の最終決定

決裁権限者からの承認を得た後、稟議プロセスを経て最終的な決定がなされます。稟議プロセスとは、先方の企業内における承認手続きのことです。
 
提案企業として、決裁者が判断しやすいよう必要な情報や資料を事前に整備し提供することで、このステップをスムーズに進めることができます。

7.クロージング

クロージングは、商談を最終的にまとめる段階です。ここでは、合意にもとづいた契約内容を確認し、契約書の作成や署名に進むための準備を行います。契約の細部にわたって誤解がないかを確認し、両者が納得した状態で契約を結ぶことが重要です。

8.受注と契約

クロージングが完了したら、正式な受注および契約書の締結が行われます。このフェーズでは、契約内容が正確に反映されているか、条件に漏れがないかを再確認することが重要です。契約の内容次第で、今後のプロジェクト運営が大きく左右されるため、慎重に対応しましょう。

9.フォローアップ

受注・契約後も、営業活動は終了しません。顧客との関係を長期的に維持し、追加提案やアフターフォローを行うことで、次の商談や紹介につなげることができます。顧客満足度を高める対応を心がけ、信頼関係をさらに強固なものにしましょう。


営業フェーズを細分化・管理する際のポイント

営業フェーズの一般的な分け方を紹介しましたが、ただ単にプロセスを細分化するだけでは、成果に結びつきません。
 
ここでは、営業フェーズを細分化・管理する際のポイントを詳しく解説します。

標準的な営業パターンをベースに細分化する

営業フェーズを細分化する際、スタンダードなパターンにもとづいて考案することが重要です。
 
例えば、初期接触、提案、交渉、クロージングなど、一般的に多くの営業現場で用いられる流れに沿ってフェーズを設定することで、どの現場でも応用できます。また、どの営業担当者でも容易に理解することが可能です。
 
一方でレアケースに注目してフェーズを細分化してしまうと、そのシチュエーションしか対応することができないうえ、説明を受けてもイメージしづらいことが考えられます。

フェーズの分け方の認識を統一しておく

フェーズの分け方や、各段階の具体的な内容は、営業チーム内で理解を統一する必要があります。なぜなら、メンバーそれぞれが違う認識をしている場合、正確な進捗の把握や分析が難しくなるためです。
 
例えば、ある担当者が「提案」をクロージング前の段階と認識しているのに対し、別の担当者はそれを交渉開始のフェーズと認識している場合、進捗の評価基準にズレが生じます。

進捗をリアルタイムで把握する

日々変化する案件の進捗をリアルタイムで把握することは、営業マネジメントにおいて非常に重要です。
 
案件ごとの最新情報を常に確認できる仕組みを取り入れることで、迅速な対応や戦略の修正が可能となり、結果としてチーム全体のパフォーマンス向上にもつながります。特に、営業フェーズごとの進捗状況を定期的に見直すことで、プロセス全体の効率化を図ることができます。

営業フェーズを管理するならSFAが最適

営業活動を効率的に進めるためには、営業フェーズをしっかりと管理することが重要です。そのために活用できるツールがSFA(営業支援システム)です。SFAを導入することで、案件ごとの進捗状況や顧客の情報を一元管理することができ、チーム全体のパフォーマンスを可視化できます。また、各フェーズで必要な対応や課題が明確になり、結果として効率的な営業活動が実現します。
 
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まとめ

営業フェーズを細分化することで、ボトルネックの特定やフェーズごとの目標設定、ノウハウの共有が可能となり、営業活動全体の効率が向上します。
 
また、SFAツールを活用することで進捗管理が容易となり、営業プロセス全体をスムーズに進めることが可能です。効率的に営業管理を行い、さらなる成長を目指しましょう。

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