
SFAのデータ分析とは?営業活動を改善する6つの分析方法を解説
SFAに営業データを蓄積していても、何を分析すればよいのか分からず、入力した情報を十分に活用できていない企業も少なくありません。
SFA分析で重要なのは、数値を眺めることではなく、営業課題を特定し、次の行動を決めることです。
例えば、売上が目標を下回っている場合でも、原因は企業によって異なります。
- 商談数が不足している
- 提案まで進む割合が低い
- 見積もり後の失注が多い
- 案件単価が下がっている
- 商談の進行が長期化している
- 営業活動が一部の担当者に偏っている
売上だけを確認しても、どこを改善すべきかは判断できません。売上に至るまでの営業プロセスを分解し、結果指標と先行指標の両方を見ることが大切です。
本記事では、SFA分析で見るべき指標、代表的な分析方法、分析結果を営業活動の改善につなげる手順を解説します。
この記事の要点
- SFA分析では、売上などの結果だけでなく、商談数や活動量などの先行指標も確認する
- 最初から多くの指標を設定せず、営業課題に関係する指標へ絞る
- 数値の増減だけでなく、担当者・商材・顧客・期間などの切り口で比較する
- 分析結果を確認する会議と、次のアクションをセットで決める
- 正確な分析には、入力項目と入力ルールの統一が欠かせない

目次[非表示]
- 1.SFA分析とは
- 2.SFA分析で見るべき指標
- 2.1.結果指標
- 2.2.先行指標
- 2.3.結果指標と先行指標をつなげる
- 3.SFAでできる7つの分析
- 3.1.1.KPI・予実分析
- 3.1.1.分析後の主なアクション
- 3.2.2.パイプライン分析
- 3.2.1.分析後の主なアクション
- 3.3.3.営業行動分析
- 3.3.1.分析後の主なアクション
- 3.4.4.商談分析
- 3.4.1.分析後の主なアクション
- 3.5.5.失注分析
- 3.5.1.分析後の主なアクション
- 3.6.6.顧客分析
- 3.6.1.分析後の主なアクション
- 3.7.7.担当者・組織分析
- 3.7.1.分析後の主なアクション
- 4.SFA分析の進め方
- 4.1.1.分析によって解決したい営業課題を決める
- 4.2.2.営業プロセスを整理する
- 4.3.3.分析する指標を絞る
- 4.4.4.必要な入力項目とルールを決める
- 4.5.5.ダッシュボードで可視化する
- 4.6.6.数値の変化から仮説を立てる
- 4.7.7.改善アクションと期限を決める
- 5.営業ダッシュボードの作り方
- 5.1.営業担当者向けダッシュボード
- 5.1.1.表示する指標の例
- 5.2.営業マネージャー向けダッシュボード
- 5.2.1.表示する指標の例
- 5.3.経営層向けダッシュボード
- 5.3.1.表示する指標の例
- 6.分析結果から営業課題を特定する例
- 6.1.ケース1.売上目標を達成できていない
- 6.1.1.受注件数が不足している場合
- 6.1.2.平均受注単価が下がっている場合
- 7.ケース2.商談は多いが受注率が低い
- 8.ケース3.売上予測と実績の差が大きい
- 9.ケース4.営業担当者によって成果に差がある
- 10.SFA分析を成功させるポイント
- 10.1.分析目的から必要なデータを逆算する
- 10.2.入力項目を選択式にする
- 10.3.指標の定義を統一する
- 10.4.定期的に確認する指標を固定する
- 10.5.会議でSFAの画面を直接確認する
- 10.6.数値だけで担当者を評価しない
- 11.SFA分析でよくある失敗
- 11.1.表示する指標が多すぎる
- 11.2.データが入力されていない
- 11.3.入力ルールが担当者ごとに異なる
- 11.4.数値を確認するだけで終わる
- 11.5.過去データだけで判断する
- 11.6.Excelへの出力が目的になっている
- 12.SFA分析に関するよくある質問
- 12.1.SFAでは何を分析できますか?
- 12.2.SFA分析で最初に見るべき指標は何ですか?
- 12.3.SFAとBIツールの違いは何ですか?
- 12.4.SFA分析にはどのくらいのデータ量が必要ですか?
- 12.5.SFAのデータが正確か分からない場合はどうすればよいですか?
- 12.6.営業担当者に入力してもらうにはどうすればよいですか?
- 13.営業データの分析・活用ならGoCoo! SFA
- 14.まとめ
SFA分析とは

SFA分析とは、SFAに蓄積された顧客情報、案件情報、活動履歴、売上実績などを集計し、営業活動の現状や課題を明らかにすることです。
SFAは「Sales Force Automation」の略で、営業活動に関する情報を管理・共有する営業支援システムを指します。
SFAには、主に次のようなデータが蓄積されます。
- 顧客情報
- 顧客担当者情報
- 案件情報
- 商談フェーズ
- 見込み金額
- 受注予定日
- 受注確度
- 営業活動の履歴
- 次回アクション
- 受注・失注結果
- 失注理由
- 営業担当者
- 商品・サービス情報
これらのデータを関連付けて集計することで、売上結果だけでは分からない営業プロセス上の課題を把握できます。
SFA分析と一般的な営業分析の違い
営業分析には、市場環境や競合、自社の商品、顧客ニーズなどを分析する方法も含まれます。
一方、SFA分析は、自社の営業活動によって蓄積されたデータを中心に分析する方法です。
SFA分析は、日々の営業活動を改善するための分析に適しています。
営業データ分析全体の進め方やフレームワークを確認したい方は、営業活動でデータ分析をする方法|使えるフレームワークやツールも紹介もご覧ください。
SFA分析で見るべき指標

SFA分析では、売上や受注件数などの結果指標と、その結果に至るまでの活動を示す先行指標を組み合わせて確認します。
結果指標
結果指標とは、営業活動によって最終的に得られた成果を示す数値です。
代表的な指標は次のとおりです。
結果指標だけでは、数値が良い、悪いという事実しか分かりません。
数値が変化した理由を特定するには、次に紹介する先行指標も確認する必要があります。
先行指標
先行指標とは、将来の売上や受注につながる営業プロセスの進捗を示す数値です。
例えば、売上が不足しているときに商談数も不足しているなら、受注率の改善より先に、商談を増やす施策が必要です。
一方、商談数は十分でも受注率が低い場合は、ターゲット選定、ヒアリング、提案内容、価格、競合対策などを見直します。
結果指標と先行指標をつなげる
指標は、それぞれを独立して確認するのではなく、営業プロセスに沿ってつなげることが重要です。
例えば、次のような流れで確認します。
- 売上目標達成率
- 受注金額・受注件数
- 受注率
- 提案件数
- 商談数
- 商談化率
- アポイント件数
- アプローチ件数
上位の指標が不足している場合は、その一つ前の指標を確認し、どの段階で数値が落ちているかを特定します。
営業におけるKPIの決め方は、営業におけるKPIとは?設定方法、管理方法を詳しく解説で詳しく紹介しています。

SFAでできる7つの分析

SFAでは、目的に応じて営業データをさまざまな切り口で分析できます。
ここでは、代表的な7つの分析方法を紹介します。
1.KPI・予実分析
KPI・予実分析とは、営業目標に対する実績や、目標達成に必要な営業活動の進捗を分析することです。
主に次の指標を確認します。
- 売上目標
- 売上実績
- 売上目標達成率
- 受注件数
- 商談数
- アポイント件数
- 活動件数
- 担当者別の達成状況
例えば、売上目標が1,000万円、実績が700万円であれば、達成率は70%です。
ただし、達成率だけを見ても、残り300万円をどのように獲得するかは分かりません。進行中案件の見込み金額や受注確度、受注予定日まで確認し、目標達成の可能性を判断します。
分析後の主なアクション
- 見込み案件が不足している場合は新規商談を増やす
- 受注予定日が先に偏っている場合は案件の前倒しを検討する
- 特定担当者の活動が不足している場合は行動計画を見直す
- 目標との乖離が大きい場合は営業リソースを再配分する
2.パイプライン分析
パイプライン分析とは、営業活動をアポイント、商談、提案、見積もり、受注などのフェーズに分け、各段階の案件数や金額を分析する方法です。
主に次の指標を確認します。
- フェーズ別案件数
- フェーズ別見込み金額
- フェーズ移行率
- フェーズ滞留日数
- 受注までの平均日数
- 受注予定月別の案件金額
- 担当者別のパイプライン
パイプライン分析によって、案件が不足している工程や、停滞している工程を発見できます。
例えば、初回商談は多いものの提案へ進む案件が少ない場合、ヒアリング内容や案件化の判断基準に課題がある可能性があります。
分析後の主なアクション
- 停滞案件のレビューを行う
- フェーズを進める条件を統一する
- 次回アクションがない案件を抽出する
- 案件が少ないフェーズの前工程を強化する
- 受注予定日と実際の進捗が合っているかを確認する
パイプライン管理の考え方は、パイプライン管理で売上向上!勝てる営業マネジメントとはで解説しています。
3.営業行動分析
営業行動分析とは、営業担当者が行った電話、メール、訪問、商談、提案などの活動を分析する方法です。
主に次の指標を確認します。
- 担当者別の活動件数
- 活動種別ごとの件数
- 顧客への接触頻度
- 商談1件あたりの活動回数
- 活動から商談化した割合
- 活動から受注した割合
- 次回アクション設定率
- 活動がない案件数
活動件数が多い担当者が、必ずしも高い成果を上げているとは限りません。
重要なのは、成果につながった行動と、成果につながらなかった行動の違いを確認することです。
分析後の主なアクション
- 成果の高い担当者の行動パターンを共有する
- 成果につながりにくい活動を減らす
- 接触が不足している顧客を抽出する
- 商談後のフォロー方法を標準化する
- 担当者ごとの活動量の偏りを調整する
4.商談分析
商談分析とは、進行中または完了した案件の内容を分析し、受注につながりやすい条件や、商談が停滞する原因を特定する方法です。
主に次の切り口で分析します。
- 商談フェーズ
- 商談期間
- 受注確度
- 見込み金額
- 顧客の業種・規模
- 提案商品
- 決裁者との接触有無
- 競合の有無
- 担当者
- 流入経路
例えば、決裁者と接触できた案件の受注率が高い場合、初期段階で決裁者や意思決定プロセスを確認することが重要だと判断できます。
分析後の主なアクション
- 受注率が高い案件条件をターゲット選定へ反映する
- 長期化しやすい商談の共通点を整理する
- 決裁者への接触を営業プロセスへ組み込む
- 受注確度の判断基準を統一する
- 成功案件の提案資料やヒアリング項目を共有する
5.失注分析
失注分析とは、受注できなかった案件の理由や傾向を分析し、今後の営業活動や商品改善へつなげる方法です。
主に次の項目を確認します。
- 失注理由
- 失注フェーズ
- 競合企業
- 価格差
- 顧客の検討中止理由
- 提案商品
- 顧客の業種・規模
- 営業担当者
- 商談期間
- 決裁者への接触有無
失注理由は、自由記述だけで管理すると集計しにくくなります。
「価格」「競合」「機能不足」「予算未確保」「時期不一致」「社内承認不可」「連絡不通」など、主要な理由を選択式で登録し、詳細を補足欄へ記載する方法が有効です。
分析後の主なアクション
- 価格負けが多い場合は価値訴求や提案対象を見直す
- 競合負けが多い場合は競合別の対策資料を整備する
- 時期不一致の場合は再アプローチ日を設定する
- 機能不足の場合は商品企画部門へ情報を共有する
- 連絡不通が多い場合は商談化条件を見直す
失注理由の分類や分析方法は、失注とは?失注理由一覧と失注分析のやり方6選でも詳しく紹介しています。
6.顧客分析
顧客分析とは、顧客の属性、取引実績、商談履歴、活動履歴などをもとに、優先してアプローチすべき顧客を特定する方法です。
主に次の切り口で分析します。
- 業種
- 従業員規模
- 売上規模
- 所在地域
- 取引回数
- 累計売上
- 最終取引日
- 最終接触日
- 購入商品
- 商談回数
- 受注率
- 顧客ランク
顧客分析によって、受注しやすい顧客層や、追加提案の可能性がある既存顧客、休眠状態の顧客を抽出できます。
分析後の主なアクション
- 受注率が高い顧客層へのアプローチを強化する
- 既存顧客へ関連商品を提案する
- 一定期間接触がない顧客を掘り起こす
- 売上規模や成長性に応じて顧客ランクを見直す
- 低収益な顧客への対応方法を見直す
7.担当者・組織分析
担当者・組織分析とは、営業担当者やチームごとの実績、行動、案件状況を比較し、成果の差が生まれる原因を分析する方法です。
主に次の指標を比較します。
- 売上実績
- 売上目標達成率
- 受注件数
- 受注率
- 平均受注単価
- 商談数
- 活動件数
- フェーズ移行率
- 案件滞留日数
- 営業サイクル
- 失注理由
単純な売上順位だけでは、担当顧客や担当エリアの違いが反映されません。
担当者を評価する際は、結果だけでなく、担当案件の難易度、活動内容、営業プロセスの進捗も含めて確認する必要があります。
分析後の主なアクション
- 成果の高い担当者の営業プロセスを標準化する
- 担当者ごとの得意・不得意なフェーズを特定する
- 案件や顧客の割り当てを見直す
- 個別の育成テーマを設定する
- チーム間で成功事例を共有する

SFA分析の進め方
SFAへデータを入力するだけでは、営業活動は改善されません。
分析の目的を明確にし、数値から課題を特定して、改善アクションまで決める必要があります。
1.分析によって解決したい営業課題を決める
最初に、何を改善するために分析するのかを明確にします。
例えば、次のような課題です。
- 売上目標を達成できていない
- 売上予測と実績の差が大きい
- 商談数が不足している
- 受注率が低下している
- 案件が長期間停滞している
- 営業担当者によって成果に差がある
- 失注理由を把握できていない
- 既存顧客への追加提案が少ない
目的を決めずに多くの数値を表示すると、何を見るべきか分からないダッシュボードになります。
2.営業プロセスを整理する
顧客へのアプローチから受注までの営業プロセスを整理します。
例えば、次のような流れです。
- アプローチ
- アポイント獲得
- 初回商談
- 課題確認
- 提案
- 見積もり
- 最終交渉
- 受注・失注
各フェーズへ進む条件も決めておきます。
「提案したら提案フェーズ」「見積書を提出したら見積もりフェーズ」など、判断基準を統一することで、正確なフェーズ移行率を計算できます。
3.分析する指標を絞る
営業課題と営業プロセスをもとに、確認する指標を決めます。
一度に多くの指標を設定する必要はありません。
例えば、受注率の改善が目的であれば、次の指標から始めます。
- 受注率
- フェーズ別の移行率
- 失注理由
- 商談期間
- 決裁者との接触有無
- 競合の有無
- 担当者別の受注率
分析結果をもとに新たな仮説が生まれたら、必要な指標を追加します。
4.必要な入力項目とルールを決める
分析に必要なデータをSFAへ登録できるよう、入力項目を設定します。
受注率を分析する場合は、少なくとも次の情報が必要です。
- 案件ステータス
- 受注・失注結果
- 受注日または失注日
- 受注金額
- 営業担当者
- 商談フェーズ
- 失注理由
項目を用意するだけでなく、入力のタイミングや選択肢の定義も決めます。
例えば、「予算不足」と「価格が高い」が混在すると、失注理由を正確に集計できません。選択肢の意味を明確にし、営業担当者による判断のずれを抑えましょう。
5.ダッシュボードで可視化する
設定した指標を、レポートやダッシュボードへ表示します。
数値は、次の切り口で比較すると課題を発見しやすくなります。
- 前月比
- 前年同月比
- 目標比
- 担当者別
- チーム別
- 商品別
- 顧客属性別
- 流入経路別
- 地域別
- 商談フェーズ別
表示するグラフは、確認したい内容に合わせて選びます。
営業ダッシュボードの種類や設計方法は、営業ダッシュボードとは?使うメリットと導入する方法を解説で詳しく解説しています。
6.数値の変化から仮説を立てる
数値が良い、悪いだけで判断せず、変化が生まれた理由を考えます。
例えば、受注率が低下している場合は、次のような仮説を立てます。
- ターゲットではない顧客との商談が増えた
- 新人担当者の案件が増えた
- 競合製品の値下げがあった
- 決裁者と接触できていない
- 提案フェーズの判断基準が変わった
- 商談数を増やすことを優先し、案件の質が下がった
SFAのデータだけで原因を断定できない場合は、商談記録や担当者へのヒアリングも組み合わせます。
7.改善アクションと期限を決める
分析結果を確認したら、誰が、何を、いつまでに行うかを決めます。
例えば、次のように設定します。
- 営業担当者:停滞案件の次回アクションを金曜日までに登録する
- マネージャー:提案フェーズの案件を週次会議でレビューする
- 営業企画:失注理由の選択肢を今月中に見直す
- チームリーダー:高受注率担当者の商談方法を来週共有する
- マーケティング:商談化率が高い流入経路へ予算を再配分する
分析と行動をセットにすることで、SFAのデータが実際の営業改善に使われます。

営業ダッシュボードの作り方
営業ダッシュボードは、利用する人の役割に応じて表示する指標を変える必要があります。
すべての数値を一つの画面へ表示すると、重要な情報が埋もれてしまいます。
営業担当者向けダッシュボード
営業担当者には、今日や今週の行動を決めるための情報を表示します。
表示する指標の例
- 自分の売上目標と実績
- 今月の受注見込み
- 進行中案件
- 次回アクション
- 期限を過ぎたタスク
- 一定期間活動がない案件
- 受注予定日が近い案件
- 今週の活動件数
営業担当者向けでは、集計グラフだけでなく、対応すべき案件の一覧も重要です。
営業マネージャー向けダッシュボード
営業マネージャーには、チームの進捗と支援が必要な案件を表示します。
表示する指標の例
- チームの売上目標達成率
- 担当者別の実績
- 担当者別の見込み金額
- フェーズ別案件数
- フェーズ別の滞留案件
- 受注率
- 失注理由
- 活動量
- 次回アクション未設定案件
- 売上予測と目標の差
マネージャー向けでは、担当者を順位付けするだけでなく、支援すべき担当者や案件を把握できる構成にします。
経営層向けダッシュボード
経営層には、営業組織全体の実績と将来見込みを簡潔に表示します。
表示する指標の例
- 全社売上
- 売上目標達成率
- 前年同月比
- 粗利益
- 受注見込み
- 部門別の実績
- 商品別の実績
- 主要顧客別の売上
- 売上予測精度
- パイプライン総額
経営層向けのダッシュボードは、数値の異常をすぐに把握し、詳細を確認できる構造にします。
分析結果から営業課題を特定する例
ここでは、SFAの数値から営業課題を特定する例を紹介します。
ケース1.売上目標を達成できていない
最初に、売上を構成する指標を分解します。
- 受注件数は足りているか
- 平均受注単価は下がっていないか
- 受注率は低下していないか
- 進行中案件の見込み金額は十分か
受注件数が不足している場合
さらに、次の数値を確認します。
- 商談数
- 商談化率
- アポイント件数
- アプローチ件数
商談数が不足している場合は、新規開拓や既存顧客への追加提案を強化します。
平均受注単価が下がっている場合
次の切り口で分析します。
- 商品別の受注件数
- 顧客規模別の受注額
- 値引き率
- 追加提案の有無
- 担当者別の平均単価
低単価商品への偏りや値引きの増加が原因であれば、提案商品や価格承認ルールを見直します。
ケース2.商談は多いが受注率が低い
次の指標を確認します。
- フェーズ別移行率
- 失注フェーズ
- 失注理由
- 競合の有無
- 決裁者との接触有無
- 商談期間
- 流入経路
- 担当者別の受注率
初回商談から提案へ進む割合が低い場合は、商談化する顧客の条件やヒアリング方法を見直します。
提案後の失注が多い場合は、提案内容、価格、競合比較、決裁者へのアプローチを確認します。
ケース3.売上予測と実績の差が大きい
次の指標を確認します。
- 受注確度別の案件金額
- 受注予定日の変更回数
- フェーズ滞留日数
- 担当者別の予測精度
- 案件の最終活動日
- 次回アクション
- 過去の確度別受注率
受注確度が営業担当者の感覚で設定されている場合、予測精度が安定しません。
「決裁者と面談済み」「予算確保済み」「見積もり提出済み」など、確度を判断する条件を統一します。
ケース4.営業担当者によって成果に差がある
売上だけでなく、次の指標を比較します。
- 担当顧客数
- 商談数
- 活動件数
- 商談化率
- 受注率
- 平均受注単価
- 営業サイクル
- フェーズ別移行率
- 失注理由
成果の高い担当者が、ほかの担当者より多く活動しているとは限りません。
特定の顧客層へ集中している、早期に決裁者へ接触している、次回アクションを必ず設定しているなど、行動の質に違いがないかを確認します。
SFA分析を成功させるポイント
分析目的から必要なデータを逆算する
「取得できるから」という理由で項目を増やすと、入力負担が大きくなります。
先に分析目的を決め、その分析に必要な項目だけを登録します。
例えば、案件の停滞を分析するなら、次の項目が必要です。
- 商談フェーズ
- フェーズ変更日
- 最終活動日
- 次回アクション
- 次回アクション予定日
分析に使用しない項目は、必須入力にしないことも検討しましょう。
入力項目を選択式にする
分析に使用する項目は、可能な限り選択式にします。
自由記述では、同じ意味でも異なる言葉が入力されるため、正しく集計できません。
特に、次の項目は選択式が適しています。
- 商談フェーズ
- 受注確度
- 失注理由
- 活動種別
- 流入経路
- 商品分類
- 顧客ランク
- 案件区分
一方、商談内容や顧客の反応など、詳細を残す項目は自由記述を使います。
指標の定義を統一する
同じ指標名でも、担当者によって意味が異なると正確に比較できません。
例えば、「商談数」を次のどちらとして数えるかを決める必要があります。
- 初回面談を実施した件数
- SFAに案件を作成した件数
「受注率」の分母についても、全案件、完了案件、提案案件など複数の考え方があります。
計算方法と対象期間を統一し、社内で共有しましょう。
定期的に確認する指標を固定する
毎回異なる指標を確認すると、数値の変化を追えません。
日次、週次、月次で確認する指標を決めます。
日次で確認する例
- 本日の予定
- 期限超過タスク
- 次回アクション未設定案件
- 長期間活動がない案件
週次で確認する例
- フェーズ別案件数
- 今月の見込み金額
- 商談数
- 活動件数
- 滞留案件
月次で確認する例
- 売上目標達成率
- 受注率
- 平均受注単価
- 失注理由
- 担当者別実績
- 売上予測精度
会議でSFAの画面を直接確認する
SFAとは別にExcelやPowerPointで会議資料を作ると、転記作業が発生し、数値も古くなります。
営業会議ではSFAのダッシュボードを直接確認し、会議で使われる数値と、営業担当者が入力するデータを一致させます。
入力した情報が会議や営業支援に使われると、現場も入力の意義を理解しやすくなります。
数値だけで担当者を評価しない
SFAの数値は、担当者の評価を支える材料の一つです。
顧客の難易度、担当エリア、市場環境、商材、案件の引き継ぎ状況などによって、数値は変化します。
数値をもとに対話を行い、背景や行動を確認したうえで改善につなげましょう。
SFA分析でよくある失敗
表示する指標が多すぎる
多くのグラフを表示しても、どの数値が重要か分からなければ意思決定につながりません。
ダッシュボードは、利用者と目的ごとに分け、1画面で確認する指標を絞ります。
データが入力されていない
入力率が低ければ、分析結果も実態と一致しません。
入力されていない理由を確認し、次の対策を行います。
- 必須項目を減らす
- 選択式に変更する
- 入力のタイミングを決める
- 重複入力をなくす
- スマートフォンから入力できるようにする
- 会議でSFAのデータを使う
- 入力漏れを定期的に確認する
SFAを定着させる方法は、SFAの運用を成功させるには?効果的な導入ステップやポイントを紹介も参考にしてください。
入力ルールが担当者ごとに異なる
フェーズや受注確度、失注理由の判断基準が異なると、担当者同士を正しく比較できません。
選択肢の定義と更新条件を明文化し、定期的に見直します。
数値を確認するだけで終わる
分析会議で数値を報告するだけでは、営業活動は変わりません。
会議では、次の順番で確認します。
- 目標との差
- 差が生まれた原因
- 改善する指標
- 実行するアクション
- 担当者
- 期限
- 次回の確認日
過去データだけで判断する
過去の傾向は参考になりますが、市場環境、競合、商品、営業体制が変化している場合、同じ傾向が続くとは限りません。
SFAの数値だけでなく、顧客の声や現場の状況も確認しながら判断します。
Excelへの出力が目的になっている
SFAからデータを出力し、毎回Excelで集計し直している場合、SFAの分析機能を活用できていない可能性があります。
特殊な分析を除き、日常的に確認する指標はSFA内のレポートやダッシュボードで確認できるように設定します。
SFAとExcelの使い分けは、SFAとExcelはどっち?営業管理の違い・メリットを徹底比較で解説しています。
SFA分析に関するよくある質問
SFAでは何を分析できますか?
顧客、案件、活動、売上、受注・失注、商談フェーズ、営業担当者などを分析できます。
代表的な分析には、KPI・予実分析、パイプライン分析、営業行動分析、商談分析、失注分析、顧客分析、担当者・組織分析があります。
SFA分析で最初に見るべき指標は何ですか?
まずは、売上目標達成率、見込み金額、商談数、受注率、フェーズ別案件数を確認します。
そのうえで、自社の営業課題に応じて、活動件数、商談化率、滞留日数、失注理由などを追加します。
すべての指標を一度に管理するのではなく、改善したい課題に関係する指標へ絞ることが重要です。
SFAとBIツールの違いは何ですか?
SFAは、営業担当者が顧客、案件、活動などを入力・管理し、営業活動を支援するシステムです。
BIツールは、複数のシステムにあるデータを集約し、より高度な集計や分析を行うことを主な目的とします。
営業部門の日常的な分析であれば、SFAのレポートやダッシュボードで対応できる場合があります。基幹システムや会計システムなど、複数のデータを横断して分析する場合は、BIツールとの連携を検討します。
SFA分析にはどのくらいのデータ量が必要ですか?
必要な期間や件数は、分析目的によって異なります。
最初から統計的に高度な分析を行う必要はありません。1か月単位で活動件数や案件数を確認し、前月との違いを見ることから始められます。
季節変動がある事業では、前年同月と比較できるよう、1年以上のデータを蓄積すると傾向を把握しやすくなります。
SFAのデータが正確か分からない場合はどうすればよいですか?
最初に、分析で使用する重要項目の入力状況を確認します。
- 未入力率
- 選択肢の使用状況
- 重複レコード
- 更新されていない案件
- 受注予定日を過ぎた案件
- 次回アクションがない案件
すべてのデータを一度に修正するのではなく、営業会議で使用する項目から整備します。
営業担当者に入力してもらうにはどうすればよいですか?
入力項目を必要最小限に絞り、入力したデータを営業会議や案件支援で実際に使用することが重要です。
入力を依頼するだけでなく、入力によって自身の案件整理やマネージャーからの支援につながる運用を設計します。
営業データの分析・活用ならGoCoo! SFA
GoCoo! SFAは、顧客情報、案件、活動履歴、商談進捗などを一元管理し、営業データをダッシュボードで可視化できる営業管理システムです。
入力したデータはダッシュボードへ自動的に反映されるため、営業担当者やマネージャーが必要な指標を確認できます。
例えば、次のような情報を可視化できます。
- 売上実績と目標達成率
- 担当者別の営業実績
- 商談フェーズ別の案件数
- 受注予定月別の見込み金額
- 営業活動件数
- 失注理由
- 長期間動きがない案件
- 顧客別・商品別の実績
また、ExcelやGoogleスプレッドシートのように、一覧画面上でデータを直接更新できるインライン編集機能を搭載しています。
管理項目、営業プロセス、画面レイアウトはノーコードで設定できるため、自社の営業スタイルや分析したい指標に合わせて環境を構築できます。
導入から1年間は専任担当者が伴走し、初期構築、データ移行、カスタマイズ、運用定着を支援します。
GoCoo! SFAを活用し、営業活動の可視化と分析を進めた事例は、GoCoo!SFA導入事例をご覧ください。
営業データを「入力するだけ」で終わらせていませんか? GoCoo! SFAなら、顧客・案件・活動データを一元管理し、売上結果だけでなく、商談数や活動量といった先行指標まで可視化できます。現在の営業管理方法や確認したい指標を伺い、貴社に合ったダッシュボードと運用方法をご提案します。 |
まとめ
SFA分析では、売上や受注件数などの結果だけでなく、商談数、活動件数、フェーズ移行率、案件滞留日数など、結果に至るまでの営業プロセスを確認することが重要です。
分析を始める際は、最初から多くの指標を設定する必要はありません。
まずは、自社が解決したい営業課題を明確にし、その原因を判断するために必要な指標へ絞ります。
分析結果を営業活動の改善につなげるには、次の流れを継続しましょう。
- 営業課題を明確にする
- 営業プロセスを整理する
- 確認する指標を決める
- 必要なデータを入力する
- ダッシュボードで可視化する
- 数値が変化した原因を考える
- 改善アクションと期限を決める
- 次回の分析で効果を検証する
SFAを単なる営業記録の保管場所ではなく、営業担当者の行動やマネージャーの意思決定を支える仕組みとして活用することで、データに基づいた営業改善を実現できます。
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