成約率を上げるクロージングとは?コツやテクニックを紹介
営業活動においてクロージングは、最も重要な段階と言っても過言ではありません。顧客との信頼関係を築き、彼らのニーズに応える提案を行うことが求められます。しかし、クロージングの成功率を高めるためには、いくつかのテクニックが必要です。今回は、成約率を上げるための効果的なクロージングのコツやテクニックを紹介します。
目次[非表示]
- 1.【基本】クロージングの流れ
- 1.1.ステップ1:ヒアリング
- 1.2.ステップ2:商談
- 1.3.ステップ3:テストクロージング
- 1.4.ステップ4:クロージング
- 1.5.ステップ5:契約締結
- 2.成約率アップにつながるクロージングのテクニック7選
- 2.1.沈黙を恐れない(ゴールデンサイレンス)
- 2.2.BANT条件をしっかり確認する
- 2.3.ドア・イン・ザ・フェイステクニックを使う
- 2.4.松竹梅の法則を活用する
- 2.5.ネクストアクションを明確化する
- 2.6.FSV話法を使う
- 2.7.YESBUT法を使う
- 3.クロージングの際によく起こる課題と解決法
- 3.1.窓口担当者に決裁権がない
- 3.2.コスト面が厳しい
- 3.3.今すぐに必要ではない
- 4.まとめ
【基本】クロージングの流れ
クロージングは、営業プロセスの最終段階であり、ここでの対応が契約の成否を左右する重要なステップです。
下記に、クロージングの各ステップを詳しく説明します。
ステップ1:ヒアリング
クロージングの第一歩は、顧客のニーズや課題をしっかりとヒアリングすることです。ここでのポイントは、ただ質問を投げかけるだけではなく、顧客が抱える問題の本質を探り出し、解決策を提示できるようにすることです。
また、顧客の意図を深く理解するために、相手が答えやすいオープンエンドの質問を多く使用し、詳細な情報を引き出しましょう。このプロセスで得られた情報は、後のクロージングにおいても非常に役立ちます。
ステップ2:商談
ヒアリングが終わったら、次は商談に進みます。商談では、顧客が抱える課題に対して、自社の製品やサービスがどのように役立つかを具体的に説明します。この際、顧客の関心を引き、購入意欲を高めるために、提案内容をできるだけわかりやすく、具体的に示すことが大切です。
また、商談中に顧客が抱く疑問や懸念をその場で解決することで、信頼関係を深めることができます。
ステップ3:テストクロージング
商談が進んだら、テストクロージングを実施します。これは、正式なクロージングの前に顧客の反応を確認するためのプロセスです。
例えば、「この提案内容で進めてもよろしいですか?」といった質問を投げかけ、顧客の意思を探ります。このステップでは、顧客の意向を確認しながら、最終的なクロージングに向けた調整を行うことがポイントです。
ステップ4:クロージング
テストクロージングが順調に進んだら、いよいよ本格的なクロージングに移ります。クロージングでは、顧客が抱いている最終的な不安や懸念を解消し、契約を締結する準備を整えます。この段階では、顧客の信頼を得るために誠実な対応を心がけ、相手の意思決定を後押しする言葉を慎重に選びましょう。
また、クロージングに失敗した場合も、原因を分析し、次回の商談に活かすことが大切です。
ステップ5:契約締結
最後のステップは契約の締結です。ここでは、契約内容を明確に確認し、双方が納得した上で契約を結ぶことが重要です。特に、顧客が疑問に感じている点や条件については、しっかりと説明して合意を得るようにしましょう。
契約が無事に締結された後も、フォローアップをしっかり行うことで、関係構築を深められ、リピートにつながります。
成約率アップにつながるクロージングのテクニック7選
ここでは、成約率をアップさせるための7つのテクニックを紹介します。これらを活用することで、クロージングの精度を高め、より効率的に商談をまとめることができます。
沈黙を恐れない(ゴールデンサイレンス)
クロージング時において、営業担当者がつい避けてしまうのが「沈黙」です。しかし、沈黙は顧客に対して考える時間を与え、自然な流れで決断を促すための重要な”間”です。
例えば、価格の提案や条件を提示した直後に、営業側が焦って補足説明をしてしまうと、顧客に考える余地を与えずプレッシャーを感じさせることがあります。ここであえて沈黙を維持することで、顧客に冷静な判断を促し、結果的に成約に至ることが多いのです。
BANT条件をしっかり確認する
クロージングを成功させるためには、BANT(予算、権限、ニーズ、タイミング)の条件を事前にしっかりと確認しておくことが大切です。顧客が購入意思を示しても、予算や決定権がない場合は商談が進展しないことがあります。
例えば、提案の初期段階で顧客の予算を確認しておくことで、クロージング時に無駄な交渉を避けることができます。また、権限の有無も重要な要素です。意思決定者と商談を進めることが、成約の確率を大幅に高めます。
ドア・イン・ザ・フェイステクニックを使う
「ドア・イン・ザ・フェイステクニック」は、最初に大きな要求を提示し、それを拒否された後により小さな要求を行う方法です。このテクニックは、顧客が最初の提案を断ることで、心理的に次の提案を受け入れやすくなる効果があります。
例えば、最初に高価格のプランを提示し、その後に顧客の予算に合ったプランを提案すると、顧客は後者を選びやすくなるのです。この方法は、顧客に対して最適な選択肢を示しながら、柔軟に交渉を進めるのに役立ちます。
松竹梅の法則を活用する
「松竹梅の法則」とは、顧客に3つの選択肢を提示し、真ん中の選択肢を選びやすくさせる心理テクニックです。
例えば、高価格の「松」、中価格の「竹」、低価格の「梅」という3つの提案を行うと、顧客は中間の「竹」を選びやすくなります。顧客は過度にコストをかけることなく、自分に合った適切な選択肢を見つけることができると感じます。この法則は、提案の幅を広げ、商談をスムーズに進めるために有効です。
ネクストアクションを明確化する
クロージング後、顧客が具体的に何をすべきかを明確にしておくことも重要です。営業の流れが途切れることなく、次のステップに移行できるよう、クロージングの段階で次のアクションプランを提案します。
例えば、契約書を送る、デモのスケジュールを決めるなど、顧客がすぐに動ける具体的な行動を提示することで商談が停滞することを防ぎます。顧客にとっても、何をすべきかが明確になり、成約までのプロセスが円滑に進むでしょう。
FSV話法を使う
FSV話法とは、顧客のニーズを把握し、製品やサービスの特徴(Feature)、強み(Strength)、価値(Value)を伝える方法です。この話法を使うことで、顧客が商品やサービスのメリットをより具体的に理解でき、購入の決断をしやすくなります。
例えば、あるソリューションがどのような問題を解決できるか、他の製品と比較してどのような優位性があるか、そしてそれが顧客にどのような価値を提供するかを的確に伝えることで、クロージングの際に強力な説得材料となります。
YESBUT法を使う
YESBUT法は、顧客の意見に同意しつつ、その後に自分の提案を付け加える方法です。
例えば、顧客が「価格が高い」と指摘した場合、「確かに価格は高めですがそれに見合う価値がある理由を説明させてください」といった形で、まずは同意を示しながら自社製品の優位性を伝えることができます。この方法は、顧客との対話をスムーズに進めつつ、相手の不安や疑問を解消するのに有効です。
クロージングの際によく起こる課題と解決法
どれだけ優れた提案を行っても、最終段階での対応次第で成約に至らないことも少なくありません。ここでは、クロージング時に直面しがちな課題とその解決策について詳しく解説します。クロージングを成功させるためのポイントを理解し、営業活動に役立てましょう。
窓口担当者に決裁権がない
商談相手が実際に決定権を持っていない場合、クロージングが難航することがよくあります。このような状況では、担当者を通じて決裁権のある人物にアプローチすることが重要です。
例えば、次回の会議でその人物を含めたアポイントを設定するよう促すことで、商談をスムーズに進めることができます。また、担当者自身が提案内容を適切に伝えられるように、明確かつ理解しやすい資料を提供することも効果的です。
コスト面が厳しい
クロージングの直前で、価格が原因で成約に至らないケースも多くあります。この場合、価格に対する価値を明確に伝えることが求められます。なぜその価格なのかを具体的に説明し、コストに見合う価値を顧客に納得してもらうことが必要です。
もし価格面での合意が難しい場合には、より安価なプランを提案するのもひとつの方法ですが、安易な値下げはほかの顧客に不公平感を与えるリスクがあるため慎重に判断しましょう。
今すぐに必要ではない
顧客が「今すぐ必要ではない」と感じている場合、クロージングが長引くことがあります。この場合、顧客自身がまだ気づいていない課題や潜在的なニーズを掘り下げてみることが有効です。
例えば、現在抱えている問題が将来的に大きな障害となる可能性があることを指摘し、それを解決できる自社のサービスや商品を提案することで、今すぐの導入を促すことができます。
まとめ
クロージングは、営業プロセスにおいて最も重要な段階であり、契約の成否を左右します。ヒアリングから商談、テストクロージング、そして契約締結まで、成約率を向上させるためのテクニックを活用しクロージングを成功させましょう。
営業活動を効率化し、成約率を向上させたいとお考えなら、SFAなどツールの導入を検討してみるのも手です。SFAを活用すれば、案件の進捗や顧客情報を一元管理でき、クロージングの戦略もより的確に立てられます。
SFAを導入するのであれば、ぜひSALES GO ISMをご検討ください。
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